床・建具・家具から造作材に至るまで、木にこだわった内装材をトータルに提案する飯田さん。規格の商品だけでなく、オーダー対応もしながら個性を大切にした住まい空間づくりを心掛けている。一般ユーザーとは担当者を介して要望に合ったものを造り上げていくが、どうしたらお客様のニーズに最大限応えることができるかを考えるのが楽しいという。時にはカタログ製品をベースに独自性を加え、よりニーズに合うものを提供することも。「リフォームなどでモノづくりをお手伝いする仕事。お客様に喜んでいただけるのが何よりうれしいですね」。環境や健康への意識が高く、家に大きなこだわりをもつ人に対して提案できる仕事にやりがいを感じているようだ。
　無垢材となると決して安いものではないが、何年も経ってからにじみ出る味わいや美しさは独特のものがある。傷さえも味わいになり、気になるようなら表面を削って塗装し直せばきれいに生まれ変わる。「触ってもらえれば違いが分かりますし、末永く使えるのも木の良さ」と、2年前に無垢材を使って自宅を新築し、改めて木の良さを実感したという。「実際に暮らしてみて、体感した木の良さを伝えていければと思います」と考える飯田さんだからこそ、説得力をもって木の魅力を伝えることができるのだろう。