実家二世帯という選択

祖父が遺した家を
快適で安全に改築し
温もりの
ミッドセンチュリーを追求
【呉市 M様邸】
 築30年超の2階建ての家にご主人の祖父母が暮らしていたが、お祖父様が他界。生前から、思い入れの深いこの家をご主人に譲りたいと言っていたお祖父様の遺志を尊重し、M様はご夫婦と娘さんがお祖母様と同居できる家にリノベーションすることを決意。経年劣化による家の傷みが目立ち、お祖母様が今後も安心して安全に暮らせる家にするため、1階の全面リノベーションに踏み切った。
 M様がマエダハウジングを意識したのは、インスタグラムの施工事例を見て「私たち好みの家だな」と感じたのが最初。リフォームイベントで他社の施工事例とも比較したが、「思い描くイメージを伝えたら、理想的な間取りをそのまま図面に反映してくれました」と、的確な提案に信頼を寄せ、設計・施工を任せることを決めた。
 ダイニングキッチンと7帖の和室、広縁を広いLDKに間取り変更し、窓側には娘さんが遊んだりお昼寝できる畳コーナーを配置。こだわりの内装は、ミッドセンチュリーをイメージして木目を生かしたカフェ風空間を実現した。お祖母様の部屋はキッチンを撤去して介護用ベッドを置き、1階全体をバリアフリー化。お祖母様が家の出入りを安全にできるよう、道路と玄関の間に設けたアプローチは緩やかなスロープにし、手すりも設置した。
 以前は昼間でも暗く、ひどい結露や冬の寒さにも悩まされていたことから、快適性を高めるために内窓の設置や断熱材の施工なども着実に実施。「結露も全くしなくなり、寒い朝もほんのり暖かいくらいです」と、住み心地の良さを語る奥様。過ごす時間の多いキッチンも、明るさや使い勝手の良さが格段に向上した。階段下に設けたご主人のクローゼット代わりの収納スペースや、玄関横のシューズクローゼットなど、できるだけ多く確保したかった収納スペースも容量十分。お祖母様はベッドの導入で以前よりも寝起きがしやすくなったという。
 全面リノベーションによってM様がイメージした理想的なLDKが実現し、足腰の弱いお祖母様も安心して安全に暮らせる家になり、「おじいちゃんも喜んでくれているといいな」と奥様。お祖父様に思いを馳せながら、M様は末永くこの家で暮らしていくつもりだ。
Before
After
LIVING
ダイニングキッチンと和室、広縁を一体化した間取り変更に伴い、LDKの中央には強度を維持するための筋交いを設置。「ちょうど良い空間アクセントになりました」と奥様。
プレールーム扱いにしている畳コーナー。府中店で見て気に入ったという壁際のカウンターは、ひな人形やクリスマスツリーの飾り棚、あるいは将来勉強机として使うことを想定。
Before
After
奥様念願の対面型に変わり、明るくなったキッチン。家事をしながら娘さんが遊ぶ様子を見守ることができ、目の前にダイニングテーブルを置いたことで配膳もしやすくなった。照明はM様が選んだもの。
キッチン横の壁には奥様お気に入りのタイルを張り、レンジフードから下には柄の異なるタイルを1枚おきに並べた。
Before
After
木のテイストを基調とした内装にネイビーカラーのクロスをあしらったキッチンカウンターが映え、温もりを感じるミッドセンチュリーのイメージを実現。
システムキッチンとカップボードはリクシル製。床はフロアタイルのため、水や油が散っても拭くだけでOK。
Before
After
吹き抜けの玄関横には、靴だけでなくご主人が所有する釣り道具も収められるシューズクローゼットを新設し、内部に換気扇も設置。ドアの代わりにロールスクリーンで仕切れるようにした。
ENTRANCE
スロープ&手すり設置で
誰もが安全に通れるアプローチを新設
道路から玄関の間には緩やかな勾配のスロープと手すりを設置し、お祖母様も安全に行き来できるようにした。もともとあった納屋は撤去し、バイク置き場を確保。
浴室は既存のままサッシ窓のみ変更。洗面室には勝手口を設け、洗濯物が干しやすいようウッドデッキを新設。
Before
After
タンクレストイレの背面の壁にはエコカラット。空間のアクセントになるだけでなく、防臭効果にも期待して採用した。
手洗い器の壁の立ち上がりには葉っぱのような形のモザイクタイルを並べ、水がはねても目立たないようにしている。
Before
After